●リウマチ性多発筋痛症とは
リウマチ性多発筋痛症(Polymyalgia rheumatica :PMRと略されます)は、50歳以上の高齢者に多く発症し、肩の痛み、体に近い側の肩や上腕、大腿などの四肢近位筋主体の痛みや朝のこわばりと、微熱、倦怠感を呈する炎症性疾患です。「リウマチ」という名前はついていますが、関節リウマチとは別の病気です。
男女比は1:2から1:3で女性に多く、発症年齢のピークは70-80歳とされていますが、病因は現在のところ不明です。欧米ではリウマチ性多発筋痛症の5-30%に巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)を合併しますが、日本では合併は少ないとされています。
高齢者の方が、「ある日急に両腕が肩より上に挙げられなくなって、両肩から二の腕にかけてと太ももに筋肉痛がでてきた。日が経つにつれて、朝にこわばりが出るようになって、着替えがしにくかったり、寝返りしにくいなど、体が動かしにくくなった」というような訴えが典型的です。