足趾のレントゲン

午前中、寒い雨が雪に変わり、雪掻きの心配に怯えていましたが、積もらなくて良かったです。

関節リウマチを疑う場合、「手指足趾(そくし)のレントゲンを撮りましょう」と言うと、「えっ、足の指ですか!?」と聞き返されることがあります。
関節リウマチの方の関節破壊は、症状が強い手指より、痛みを感じていない足趾の方が進んでいる場合もあります。一緒に足趾のレントゲンを数枚見てみましょう。

まず、関節リウマチではない方の足趾レントゲンです。

関節破壊が非常に進行した方のレントゲンは・・・

骨の間の軟骨がなくなり(関節裂隙狭小化)、骨が一体化してかたまりのようになっています(強直)。ここまで破壊が進んでいる状態をステージⅣと呼びます。

半年前から右足首の関節が痛くて腫れている、という70代の男性が受診されました。
右足首以外は、の関節も痛くないとのこと。
関節リウマチは、一か所だけではなく、複数の関節炎持続することが多いので、うーむ、と思いながら足趾レントゲンを撮らせて頂くと…

5番目の指の付け根を拡大すると

しっかり骨が水玉模様で溶けている骨びらんがありました。
このように骨破壊が進んでいても、症状がない方もいらっしゃいます。

20歳前後の若い女性が、微熱が続くと来院されました。「風邪の症状はないのですが・・・」とおっしゃるのですが、よく聞くと1年前から複数の関節痛があるとのこと。特に足の指の付け根が痛く、整形外科でモートン病と診断され、痛み止めを処方されているとおっしゃいます。
レントゲンでは・・・

2番目の指の付け根部分を拡大すると

骨がギザギザに溶けている骨びらんがあるのがお分かりでしょうか。
このように、足趾のレントゲンで関節リウマチの診断がつくこともあります。
「えっ足の指ですか!?」と怪訝なお顔をなさらないでくださいね。