治療を続けること

喘息または咳喘息の方達のなかに、激しい咳や息苦しさが治ると、吸入薬などの治療を中止したいとおっしゃる方がいます。
喘息または咳喘息の根底には、気管支の慢性的な炎症があります。
症状がおさまっても、気管支には炎症が残っています。
そのままにしておくと、風邪・インフルエンザ、アレルギー暴露(ホコリ・花粉・動物のフケなど)、環境(黄砂・PM2.5、タバコ煙、香水、線香の煙)、気候・天候の変化、過労、ストレスなど多くの要因により症状が再燃します。
ですので、気管支の炎症を抑える治療を続けることが大切です。
・・・このようにご説明しても、「こんなに良くなっても薬を続けるのですか?」とおっしゃり、治療を中止したがる方が多いです。

 

一方、関節リウマチの方達は、治療により関節の痛みがおさまった後、「治療を中止したい」とおっしゃる方は比較的少ない気がしています。
たとえおっしゃっても、治療を続ける必要性をご説明すると、納得して治療を続けていただけます。

 

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言いますが、「激しい咳や息苦しさ」と「関節の痛み」は、どちらもとても辛いものです。
それなのに、喘息または咳喘息の方達の方が、治療を中断してしまう方が多いのはなぜなのだろうと、いつも不思議に思っています。