うがいの効果
風邪の予防には、うがい、手洗い、マスクと言われています。
が、本当に予防効果があるのでしょうか
うがいの予防効果を京都大学の予防医療学講座が研究し、2005年にアメリカの医学雑誌で発表されました。
うがいは日本独自のユニークな衛生習慣で、欧米では「あんな下品な音がすること、とてもできない!」そうです。
中国や韓国でも、うがいの習慣はないそうです。
研究では、北海道から九州まで全国18地域でボランティア387名を募り、くじ引きで「水うがい群」「ヨード液うがい群」「特にうがいをしない群」の3群に割り付け、2ヶ間にわたって割り付けられたうがい行動をとってもらって風邪の発症を追跡しました。
水うがいをした場合の発症確率はうがいをしない場合に比べて 40%低下しました。
一方ヨード液うがいでは 12%の低下にとどまり、抑制効果は認められなかったそうです。
水うがいで、なぜ予防効果があるのでしょうか
風邪のウィルスが、うがいで洗い流されたのでしょうか
・・・風邪のウィルスは喉の細胞のレセプターにくっついて、数分~20分程度で細胞の中に入ってしまうので、1日に2回や3回うがいをやったくらいで、ウイルスの除去効果があるとは考えにくいそうです。
予防効果の原因として、埃の中にあってウイルスにかかりやすくする プロテアーゼという物質が洗い流されること、水道水に含まれる塩素が何らかの効果を発揮したことなどが考えられています。
またヨード液でそれほど効果が出なかったことについては、ヨード液がのどに常在する細菌叢を壊して風邪ウイルスの侵入を許したり、のどの正常細胞を傷害したりする可能性が考えられています。