チメロサールフリーのインフルエンザワクチン(ブログ)

チメロサール殺菌作用のある水銀を含む防腐剤であり、エチル水銀とよばれる有機水銀を含みます。
チメロサールは複数回接種用のワクチンバイアル等の開封後の細菌汚染防止のために、古くから用いられてきました。
1990年代はエチル水銀の蓄積と自閉症との関連が問題視されましたが、現在では否定されています。
最近では、極微量とはいえ有機水銀を医薬品の中に添加するのは好ましくないと考えられるようになり、チメロサールを添加しないワクチンや減量したワクチンが増えており、チメロサールをワクチンの保存剤として添加しない方向にあります。
けれども、現在使用されている一般のインフルエンザワクチンは、少量ですがチメロサールが含まれています

 

また、チメロサール含有製剤で副反応(発熱、接種部位の腫れや発赤、かゆみ等)を起こす可能性があるとされています。
ただしインフルエンザワクチンによる副反応の原因として、最も問題となるのは卵アレルギーです。
また、チメロサール以外の含有物が過敏症を起こしている可能性もあります。

 

チメロサールが入っていないワクチン(チメロサールフリーワクチン)も製造されており、ワクチンを完全に無菌状態に保つため、ワクチンを一人分ずつ注射器につめて製造されています。
そのため、製造効率が悪く生産量が少なく、価格が高い状況です。

 

このような状況のなか、下記のような方は、チメロサールフリーワクチン接種を検討してみても良いかもしれません。
①過去にチメロサールありのもので接種部位の腫れや発赤、痛みがひどかった方
②アレルギー体質なので、念のためチメロサールなしを打ってみたい方
③妊婦の方
・・・ただし、チメロサールフリーワクチンだからと言って、副反応がおこらないという保証はありません。

 

当院では、チメロサールフリーのインフルエンザワクチンを、3500円でご用意しています。
確保できた本数は少ないので、ご希望の方はお早めにご予約ください。
公費の方にはチメロサールフリーワクチンは接種できませんので、ご了承ください。