ワクチン接種間隔

風疹の流行は続いていて、2018年の累積患者数は1289人となり、昨年1年間の患者数93人の13倍を超えたそうです。
最も多い東京の46人をはじめ、神奈川26人、千葉15人、愛知10人など、首都圏での増加が目立ちます。
患者は特に30~40代の男性に多いと言われています。

 

このような状況のもと、妊娠を希望している女性や、妊婦のパートナーなど助成対象者の方からMR(麻疹風疹混合)ワクチンを打ちたいというお問い合わせが増えています。
MRワクチンは、相変わらず品不足の状況が続いていますが、現在のところ、注文すると入手できる状況です。
事前にお申込みが必要となっておりますので、受付またはお電話にてお申込みください。
ご希望をいただいてからワクチンを注文します。
お申込み後のキャンセルはご遠慮願います。

 

MRワクチンをご希望の方は、ほとんどの方がインフルエンザワクチンもご希望されます。
当院はまだインフルエンザワクチンを確保できておらず、ワクチン予約をお受けできない状況が続いています。

 

ところでワクチンを複数接種する場合、厚生労働省 定期接種実施要領 第1 総論 18 他の予防接種との関係(1)によると、原則として接種間隔をあけなければなりません。
ワクチンには弱毒生ワクチン(MRワクチン、水痘ワクチンなど)と不活化ワクチン(インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンなど)があります。
弱毒生ワクチン接種後は、27日(4週間)以上の間隔をあけて次のワクチンを接種します。
一方、不活化ワクチンは、6日(1週間)以上の間隔をあけて次のワクチンを接種します

 

現時点では、風疹が流行しているのでまず先にMRワクチンを接種し、4週間後にインフルエンザワクチンを接種する順番が良いかと思います。
しかし、インフルエンザワクチン12月中旬までに接種することが望ましいとされています。
11月中旬以降になったらまず先にインフルエンザワクチンを接種し、1週間後にMRワクチンを接種するという順番でも良いかもしれません。

 

なお、前述の実施要領 18 他の予防接種との関係(2)では「2種類以上の予防接種を同時に同一の接種対象者に対して行う同時接種(混合ワクチンを使用する場合を除く)は、医師が特に必要と認めた場合に行うことができる」とされています。
同時接種については議論がされている状況ですが、現時点では可能であれば接種間隔をあけた方が良いと思います。